明橋大二さんの講演
明橋大二さんの講演を聞きました。
私がいろんな人たちのメンタルヘルスにかかわる時に、何でこの人達がこういう病気があったのだろうと考えます。
実は子ども時代にいじめを受けたとか虐待にあったとか、子ども時代につらい思いをさせられてきている、ということが分かってきた。子ども時代に心のケアが出来ているなら大人になった時にこんな暗い病気にならなくてもすんだのではないか、そうした点から子どものメンタルヘルスに関心がでてきた。スクールカウンセラーも引き受けている、児童相談所の嘱託医ということで虐待の相談にものっている。
わらっていいとものテレビに出て、子育ての情報を一番必要とする若い親御さんがどういう番組を見ているか、教育テレビではなくてバラエティを見ている、バラエティのある中で子育ての情報を伝えていく。
子どもが犯罪を犯すと今の子どもは何を考えているかわからない、家庭の教育力が落ちていると子どもを否定するようなコメントが多く出される、でも本当の問題の根っこは自己評価、自己肯定感の極端な低さにある。これは自分に自信があるとかないとかのもっと以前のレベル、自分は生きている価値がある、大切な存在、それが持てなくなっていていろいろな行動が出てくる、こんな子が増えているのでないか。
自分が役に立たない人間ではの集計で日本は54%、価値のある人間と思う日本は 31%、実に7割が生きている価値はないと自分のことを見ている。
何故こうなるのか、子どもに対する大人の見方、子ども理解がまだまだ否定的な場合が多い。なんでこれくらいできんのか、甘えている、贅沢、こうした見方が背景にある。
土台が自己評価自己肯定感、大切な人間、生まれてきてよかった、私は私でいいんだ、0~3才くらいでそうした土台が育まれる。その上が生活規律を体得する時期3~6才、そしてその上が勉強で伸びる時、6才~。この土台がしっかり育っていない所に問題がある。この時に勉強を押しつけてもなかなか身につかない。
どうせぼくなんか、は自己評価が低いサイン、これが出てきたら叱ってはいけない、叱っていい子は自分に自信があって前向きな子、性格がおおらか、叱っていけない子は臆病な子、かっとなる子、この子は本当は臆病で傷ついている子。
どうしてこう低い子になるのか、虐待を受けた子、いじめ、あんたなんかいらない、早く死ねば、こうした子にどういうふうに声をかけてやるか。もっと強くなりなさい、やり返してやれ、と返してもそれが出来るくらいならこんなに苦しまない、なんかおまえに悪い所があるんでないか、そんなふうに言われたら立ち上がれない。 親とのかかわりがうまくできない子、親が帰ってくると聞いてほしくて喋りまくる、かまってほしいからである。
自分がいい子になって親からほめられることで親の関心をひく、大人からすると手のかからない子、大丈夫と思ってしまう、もっとかまってほしいといい子になっているのに気づかない。やがてそんな子が摂食障害などになる。泣いたり怒ったりだだこねたりマイナスの感情を親にぶつけて、受け止めてもらうことで子どもは安心する。
手のかからない子は成績がよくても自己評価が少ない、最初に覚えた問題行動が殺人だったり自殺だったりする、それはマイナスの経験をして受け止めてもらったことがないから。ですからあまりいい子にしている時は大人は声をかけてやる必要がある、本当は何か言いたいことがあるのでないの、我慢しているのでないの、いやあ今まで気づかずに悪かったと言ってもらうことでほっとする。
非行という問題の背景にも自己肯定感の薄さがある、生きている意味がないと思っている。しつけやルールではない。幼児期から人格が尊重される必要がある。
大きくなっていても手遅れではない、サインを出してきた時に気づいてやってもう一度とらえ直しができる。学力としつけよりもっと大事なもの、それがこの土台。 教育再生会議もこの上の二つについての議論だけ、土台がほとんど論じられない。 この二つは目に見えて取り組みやすいが土台は見えない。
子どもの心はどういうふうに大きくなっていくのか、依存と自立の行ったり来たりで大きくなっていく。依存は甘え、安心感それが不自由になってくる、自由になりたいそれが自立、でもやがて不安になり依存に戻る、この繰り返しが子どものペースで行われることが大事、ところがそうなってなく大人の都合で進んでいく。
お母さんときてもお母さん忙しいの、あんた自分でやりなさい。子どもの自立は甘えさせないことと思いがち、でも自立のもとは意欲、その意欲はそれは安心感から生まれる。甘えた人が自立する、小学校の間くらいは十分甘えさせる。
愛情は甘えがあって初めて子どもは大人に向けることができる、そうすると大人も子どもに愛情を向けることが出来る。子どもの心は卵みたいなもの、思春期は反抗期、中Ⅱあたり頃、くそばばあ、びみょうー、ふつう、などの言葉、それは安心感をもらったから反抗するようになったととらえる、健全に成長している。
でもあの言葉なんとかならんか、今の子どもはこういう言葉遣いをするものなんだ、外国語ととらえて、「うざい」はかまわないでね、「ぶっころす」は分かっているんだよ、「くそばばあ」はおかあさんと翻訳しよう。
だきぐせは悪くない、自立のためと言ってだっこしない方がよくない。
聞くことで相手の話を引き出す、つまり相手の言葉をくり返すと相手は安心する。ところが私達はそうではなくてすぐ相手の話の答えを言ってしまう、ぐちをこぼしてもそれはあんたが悪い、というふうに。
一番簡単なことは、「ありがとう」と言うこと。これは相手の存在価値を深める言葉、「ありがとう」をたくさん子どもにも使おう。
「くまのこうちょうせんせい」の絵本を読む、この話から頑張っても出来ないときもある、それを分かってあげることで子どもは力出す。
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参加者の感想から
人の関わりの原点を『くまのこうちょうせんせい』の本から言葉にならない心の育み合いの関わりを、宝物のように学べました。明るい、飾らない、心を寄り添える明橋先生の熱弁から分かりました。本当にいたみを寄り添えるひとりになりたいです。ありがとうございました。
ありがとうございました。たくさんの気づきがあったのですが、胸がいっぱいで今はその気持ちを言葉にできません。ずっとお会いできなかった先生のお話を今日お聞きすることができて、本当に感謝です。
人を思いやる心が子どもの自己評価を高めることにつながるのではないかと思いました。自分が今まで思っていた『常識』が根底からくつがえされたようにも感じました。すばらしいお話をありがとうございました。
配偶者は以前、明橋先生とお会いしたことがあり、今日も追っかけのように参加していますが、本当にいいお話をされるし、講演内容を覚えておけるように2点の要旨にまとめてくださっていました。講演内容を覚えておけるようなアフターケアまでしていただいてありがとうございました。
明橋先生の本(5冊持っている)、講演は何度聞いても(読んでも)よいものです。ほっとしますよね。今の子ども達は大変な時代を生きているなあと日々の事件事故を見聞きしながら、自分の子どもの学校生活を見聞きしながら感じています。明橋先生の言うように自己肯定を育むことができるよう自分は気をつけてきたつもりですが、子どもはどう受け止めているか、自分の子どもだけでなく、同級生や同僚の子ども達の抱えている悩みをどうやって解決させられるのか、教師と保護者が手を携えて頑張りたいですね。まずは心をやすらげる場を家庭でも学校でも作ることから。それには人づくりですよね。
『人の心がわかる』『人の心がつながる』ということが子ども達とつきあっていく上で大切なことなんだと改めて感じました。大人も子ども達も一緒ですよね。つらい時は甘えたり話を聞いてもらえたり、そんな方がまわりにいるから、また自立の道が開けるのだと明橋さんのお話を聞いて思いました。先生のお話は何度聞いても楽しいですね。やっぱり講演会は楽しいのが一番です。楽しい話し方、深い内容でした。ありがとう。
2つの大切なことを教えていただきありがとうございます。小さい時からの自己肯定感を持たせること、依存と自立の言ったり来たりで子どもが成長すること。今、学校へ1週間に1度行っています。話を聞いてほしい子が6人中3人います。もっともっとたっぷり聞いてあげたいと思いました。
現場の多忙の中、頭の中がごちゃごちゃになり子どもの目線に立って子どもの言葉の裏にある思いをくみ取る余裕がありませんでした。今日の講演会で頭の中がすっきりしました。明日(月曜日)からのかかわり方に少し勇気がでました。
明橋先生の温かい人柄があふれたお話でした。「ありがとう」をいっぱい使いたいと思います。今日はどうもありがとうございました。
最近になって(子はすでに成人しています)やっと、頑張れから頑張っているね、と言えるようになりました。そうするといいですね。効果があります。大きな声を出せないひつじのお話もぐっと胸にせまりました。こんな子がいっぱいクラスにいます。この子たちの痛みをしっかり受け止めてやっていこうと思いました。
私は小学校の教員をしています。私自身が低い自己肯定感なので、今日の講演を楽しみにしていました。大人の私でも心が少し楽になりました。子どもとふれあう時や会話を大切にすごしていきたいです。ありがとうございました。
2歳の娘がいます。最近「やーなん!!やーなん!!」と反抗するようになって、イラッとしてしまっていました。先生のお話をお聞きして、土台の部分が育ってきたからだなあと分かり、自分にも自信が持てました。ハッピーアドバイスの本、日めくりカレンダー(先生のサイン入り)は、我が家の宝物です。お忙しい毎日、お身体に気をつけて下さい。
2人の子ども(大人)のことを思いながら聞いていました。子育ては反省ばかりなのですが『一生懸命生きている心の痛みを解ることによって生きる力を育んでいくことができる』との言葉を頼りに、子どもへの接し方というよりは、心を理解していくことを大事にしたいと思います。今まであまり我が子のことを考えなくて話を聞くことはなかったのですが。
明橋先生のお話は夏の養護教諭の研修会に一度お聞きしていましたが、今日もう一度お聞きでき、本当によかったです。つい、2~3日まえ、3年生の子がぐあいが悪くて熱は微熱だけど、心も体もゆっくり休ませてあげたいと早退にしました。その連絡票でおうちの方から「学校は神経質にならないでください。対応が間違っているように思います。」とお返事が来て少なからずショックでした。大人の前ではいい子になっている子で、春以来気になっていた子です。ああ、やっぱり甘えられないんだ、という思い、大人(親御さん)も頑張って頑張って仕事、子育てで大変なのだろうと思い直し、「今度一度ゆっくり話をしませんか」とおたよりしました。今日、明橋先生のお話をお聞きし、私自身の自己肯定感を支えていただいたような気もします。本当にありがとうございました。
『依存と自立の行ったりきたり』このことをこれからの孫の子育てにまわりの親たちの子育てに生かしていきたいと思いました。これまで自分の子育てで何となく大事かなと思ってきたことが、きちんと理論づけて話していただき、自信にもなりました。『相手のことばを通す』『ありがとう』のことば、忘れずにいたいと思います。
日本の子育てでネグレクトを含めた虐待が多いのは、ワークライフバランスの問題が背景にあると思われるが、この文科省調査を見るとそうばかりも言えないのかとも思います。この差の原因は何なのでしょうか。やはり大人たちの心の持ちようなのでしょうか。
大人も子どもも自己肯定感を育むことが大切だとよく分かりました。今の日本のキーワードですもの、一つ一つ納得して聞き入りました。次は教師に照準を当てた話を聞きたいです。
明橋先生の優しさは、私自身にも安心感をくださいました。『優しいな』と思ってくれれば子ども達も大人も心を開いてくれるものですね。基本的に大人としての心のありようをもう一度自覚させられました。くまのこうちょうせんせいもジーンとしました。明日からこの話を保護者の方にも伝えながら頑張ろうって勇気がわきました。ありがとうございました。
6年前に本屋さんで本を見つけてから開橋先生のおっしゃっていることを心にしっかり入れながら子どもに接したいなと思っている小学校の教員です。4年前に美川文化会館でお話を聞いてとてもよかったので今回もぜひお聞きしたいと思ってまいりました。私のクラスの子ども達の中にも素直に表現出来ない子がいて、やはり強く叱るとうまくいきません。そんな時は失敗したと反省をし、明橋先生のおっしゃっていたことを思い出しながら対応していきます。最近ポツポツとその子が私に自分の思いを話してくれるようになりとてもうれしく思っています。今日は先生のフアンである母と一緒に聞かせていただきました。ありがとうございました。
大切なことを教えられました。『ありがとう』の言葉を我が子にも、教室の子、学校の子にもシャワーのように伝えたいと思いました。
0~3歳までの子育ては、私達の親、それ以前の親達が無意識にしてきた子育て流で良いのだと思った。寝る時間も親の傍(子ども部屋などなかった)、お乳は泣いた時にあげた(時間を決めての授乳、泣いても放っておく等は戦後の育児法則みたい)など基本的に赤ちゃんの欲求に応じてきたと思う。充分に甘えさせてこそ自立できることだと分かった。甘えてきたら年齢が高くてもおそくない、受けてあげてといいたい。
小学3年生の担任を15年ぶりにしました。5.6年生のこだから成長過程の中で「どうせだめだし、、、」というのだと思っていましたが、久しぶりの3年生の口から「どうせだめだもの」の言葉を連発する子がクラスに2人も(24人中)いるのに驚いてしまいました。4月当初、「お話聞くの上手だね」「字がきれいだね」と言っても「どうせうそやろ、、、」と言われてしまい、どうしてなのと思いました。自己評価の低さからなのかと思います。ひたすら彼ら2人の話を聞く、ほめてやる、の2点を続けていますがやや不安でしたが今回の講演を聞いてちょっと安心です。
子どもは依存しながら自立していく、というのを聞いて納得しました。でも甘えさせる限度は、甘えの中身は、、、といろいろ考えさせられました。
子どもを否定的にしか見ない大人、、、怒らないようにしよう、ほめてあげよう、と思いながらいつい口やかましくなってしまう自分に反省しきりでした。0~3才の間に自己肯定感を育てあげなければいけないことがよく分かりました。それは人間が成長していく上でいくつになっても必要なのだということが分かって本当によかったです。ありがとうございました。
本日はお忙しい中講演もして下さり本当にありがとうございました。子どもの自己肯定感が低くなっているのではないかな、と感じたことは多々ありますが、子どもだけではなく、私自身も自己肯定感を低く持ってしまうこともあるなあと感じました。子ども達が一人一人しっかりとした土台を築けるよう、今日の講演で教えていただいたことを少しずつでも実践していこうと思います。ありがとうございました。
近頃、本講演の趣旨のような話をよく聞く機会があります。でも今日の話は格別でした。世の中の出来事や情報を無駄なものも含めてあまりにも多く聞き、しかも断片的に聞いて、あたかも十分に知って理解してしまったように錯覚していることに愕然とさせられました。一人の人間、ひとつの出来事、ひとつの言葉の持つ価値や意味するものにはすその広い背景があります。その背景を十分知り、理解すること、そのヒントを今日の講演で教えていただきました。ありがとうございました。
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この講演を聞いて、手のかからないいい子にももっと目を向けていく必要を感じました。
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