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理科の指導力養い、苦手意識なくそう 

新教育の森:理科の指導力養い、苦手意識なくそう 学生、教員向けに大学が実践講座
 理科教育の充実を掲げた新学習指導要領が、09年度から小学校で先行実施される。文部科学省は09年度予算案に理科支援員の配置などを盛り込んだが、要の教員側に理科の苦手意識は強い。大学を中心に苦手克服へ向けた取り組みも始まっている。【三木陽介】
 教員養成で長い歴史を持つ東京学芸大(東京都小金井市)が、文科省の補助金を受けて07年度から展開している事業「確かな理科授業力のある小学校教員の養成」が注目を集めている。学生の段階で実験・観察への苦手意識を摘み取ろうというのが狙いだ。
 事業の中で2年生を対象に新設されたのが「小学校現場で活(い)きる実験観察トレーニング」。1班6人の計9班が順に実験・観察を取り入れた模擬授業を披露し、他の班や講師に講評してもらう。模擬授業の2週間前ぐらいから学生が自分たちで準備を進め、指導案を作成して本番に臨む。
 昨年12月の模擬授業。先生役の高橋紘一さん(21)は、小学校教員か中高の数学教師を目指している。授業内容は小6の「ものの燃え方と空気」。冒頭、高橋さんは児童役の6人の学生に「火をおこしたことはある?」と投げかけた。飯ごう炊さんや焼き芋のエピソードを引き出し、滑り出しは上々だ。
 実験に取りかかった。火をつけたろうそくをそれぞれ、ふたがあるガラス瓶とない瓶に入れる。ふたがある方は10秒ほどで消えてしまった。今度は、ふたがある別の瓶にろうそくを入れ、消えそうになったところでふたを取った。炎が大きくなり、教室から「おー」と歓声。実験の手順も「児童」の反応も悪くない。
 狙いはよく燃える時の条件を考えさせることだ。高橋さんは核心となる質問をした。「よく燃えた時の共通点は何か分かる?」。児童役の一人が「空気をあげる」。想定通りの答えに満足そうにうなずく高橋さん。しかし、別の一人が「涼しくなるところ」と答えた途端、しまったという表情を浮かべ、返答に窮して言葉に詰まってしまった。
 模擬授業後の討論で、高橋さんは「実は『涼しくなる』という意見は予想はしたが、どう対応すればいいのか分からなかったので、出ないような流れで授業をやろうと考えてしまった」と反省の弁。他の班からは「不都合な意見を出さないようにするより、その意見をどう拾い上げるか考えた方がいいと思う」「部屋で空気の入れ替えをすると涼しくなるよね、と説明したらどうか」などの意見が出された。
 最後に授業担当教員の中西史(ふみ)講師が「燃え続けるには新鮮な空気が必要になる→なぜ必要か→空気の組成が変化するのでは、という展開に持っていくといいかもしれませんね」と締めくくった。
 ◇公立小教員、5割が苦手 指導法の知識の低さも自覚
 科学技術振興機構(JST)などが昨年8月に全国の公立小の教員545人を対象に行った調査によると、理科の指導が「苦手」「やや苦手」と答えた教員は合わせて約5割にも上る。自身の指導法に関する知識・技能についても「低い」「やや低い」と感じているのは計約7割。苦手意識は10年未満の若い教員ほど高い傾向がみられた。8割以上が「大学時代にもっと学んでおいた方が良かった」との認識を持っている。
 中西講師は「教員の苦手意識が児童に広がっていくことが『理科離れ』問題の深刻な部分。養成段階で全学生に、確かな理科教育を実践できる力量をつけさせるカリキュラムに改革していかなければいけない」と大学が果たす役割の重要性を強調する。
 学芸大は10年度から理科を専攻していない学生を対象に、実験・観察を中心にした講座の開設を検討している。
 ◇現役先生にノウハウ伝授、工学院大が無料で 少ない研修、参加しやすい方策を現職教員への対策はどうか。
 昨年8月のJSTなどの調査では、約5割の教員が身近に理科教育をサポートしてくれる場の設定や充実を「大変期待している」と答えた。しかし、現状は厳しい。同じ調査で、理科の校内研修・研究会が年に1度も行われていない学校が約3分の2を占め、約7割の教員が他の教員の理科の授業を見る機会がない実態も明らかになった。
 そこでニーズが高まっているのが、先生のための「寺子屋」だ。工学院大が昨年、東京都八王子市内の小学校教員を対象に計15回開いた「スーパーサイエンスティーチャー養成講座」には延べ約200人が参加した。94年から毎年夏休みに子ども向けの理科教室を開いていたが、「教員向けにもノウハウを教えてほしい」との要望が高まり、新たに始めた。
 参加しやすいよう土曜日の午後に開き、参加費は無料。材料費は大学が負担し、場所は付属高の実験室を使った。講師は市教委の協力で市内の理科教師らが務めた。市外の教員からも開催を希望する声が寄せられており、同大の担当者は「今年は都内全域に対象を広げたい」と話す。
 教員向けの理科の勉強会は各地で広がりつつある。有志による自主的な会も少なくない。しかし、参加は関心が高い一部の教員に限られているのが実態だ。
 元公立小校長で東京学芸大の理科教育推進専門研究員、中部喜和さんは「多忙」を原因に挙げる。「平日の放課後は書類や保護者の対応などに追われ、まず時間が取れない。土日もPTAや部活動などで参加しにくい」という。解消策として、中部さんは「教育委員会や学校がこうした勉強会を『公式の研修』として認める方策を講じてくれれば参加しやすくなるはず」と指摘している。毎日新聞 2009年1月12日 
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新年度からは理科も時間数が増え重点化が図られます。そのわけが学力テストでの力が劣っていたということですから陳腐さを感じます。理科の指導が苦手な教員が多いとありますがそうではなくて、理科ほど授業の準備や教材の整備が必要な教科はなく、理科室を見て明日の授業で使う薬品が不足している場合もあります。そんな時は自分で薬局へ買いに行くことになりますがそんな時間もない、みょうばんとか炭酸カルシウムなどだったと思います。高校では実習助手がいて、そうした準備や授業での補助をしてくれるのですが、小学校ではすべて一人です。理科が嫌いとか関心がないのではなくてこうしたことから指導が苦手になります。それで大きな学校では理科専科が配置されます。本当は理科は大事なのに国語や算数から見れば軽く扱われてきました。その結果がこうした事態を招いたとも言えます。ですから臨時講師の人を専科にあてるとか、かっての理科教師が怒っていることもありました。4月から退職者を理科支援講師としてたくさん採用すると言われています。補助要員になるのでしょうが、とりあえずこうした人も増やして理科に子ども達が目をむくようにすることが先決というところでしょうか。

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